2006年9月19日火曜日

Formula RENAULT 練習走行記 その3

2006年9月14日
晴れた!


まだ少し曇ってるけど、雨はやんでる。これなら走れそうだ。
ホテルで朝食を取りながら、コースのライン取りやシフトポジションの最終チェック。
ブレーキやアクセス操作、ステアリング操作のアドバイスをもらって、いざサーキットへ。

午前10時過ぎに珠海インターナショナルサーキットに到着。
レーシングスーツに着替えた後、西谷選手とバイクに乗ってコースの下見に出発。
雨の後だから路面はまだ汚れてるし、細い川になってコースを横切るように水が流れてるところもある。



「ここはアウト側までいっぱいにコースを使って」
「ここは川になってて危険だから、早めにブレーキを踏んで」
「この縁石は乗っちゃだめ」
「この看板の位置でブレーキね」


アドバイスを頭に叩き込んでピットへ戻ると、マシンが用意されていた。
僕のほかに2人の日本人ドライバーが練習走行に来ていて、彼らが先に1回目を走行、その後のセッションで3人で走行というスケジュールが組まれていた。

コース全体を見渡せるタワーに上って、彼らの走る様子を見ながら西谷選手から再度アドバイスをもらった。
エンジン音を聞きながら、ブレーキのタイミング、シフトダウンのタイミング、ステアリングの切り方、戻し方...


「あれはダメ。縁石使ってない」
「もっとアウト側のラインを使わないと」



彼らへのダメ出しを聞きながら、なるほどと思いながらわくわくしつつ、不安も感じながらピットに戻った。

さぁ、いよいよ僕の番。
コックピットに座って、シートベルトを締めて、ステアリングを握って最後の確認。

チームマネージャのKangから、「初めての走行だからエンジンは5,000回転以上回さないように。それと、7,200回転以上回すと壊れるから、注意すること!」と何度も念を押され、さらに「7,200回転以上回すとエンジンが壊れる」「壊れたら修理代を負担する」みたいなことが書かれた誓約書と、サーキット側から「事故が起きてもサーキット側に責任を求めない」みたいなことが書かれた誓約書にサインをさせられた。
なにも、ヘルメットかぶっていまからピットロードに出ようというときにそんな書類を渡してこなくても・・。




スタッフにピットロードまで押してもらって、いよいよエンジンスタート。

メインスイッチをON。
コックピットの液晶パネルを"エンジン回転数"と"シフトポジション"のみの表示にしてもらう。
イグニッションスイッチがONになってることを確認。
ギアをニュートラルから1速へ。
クラッチを踏んで、セルスイッチをON!

爆音が響いて、いよいよスタートの時。
エンジンの回転数を2,000回転に保ちながらクラッチを徐々に戻して、タイヤが動き出したところでアクセルON!で、一気に加速・・・・せずにエンスト。

すぐに西谷選手が駆け寄ってきてもういちど説明してくれたんだけど、言われたことは頭では分かってる。
でも、体がそのとおりに動かないのがもどかしい。


クラッチを戻すときに一瞬アクセルも戻してしまってて、そのせいで回転数が落ちてエンストしてるんだけど、わかっててもアクセルを一瞬戻してしまう・・。
そんなことを2,3回繰り返したあと、気持ちを落ち着かせて再チャレンジ。


アクセルを戻そうとする右足をぐっと我慢して、逆に踏み込む。
回転数が一気に上がる。「あ、まずい!」と思ってアクセルを緩めたときにはもうマシンは動きだしていた。
一瞬エンストしかけたけど、走り出した惰性でエンジンは止まらない。
「よし、行ける!」
そのままアクセルを踏み込んで、一気に加速。
2速、3速とシフトアップしてコースイン。

「ついに、コースインだ!」
「自分で走ってる!」

一瞬いろんな思いが駆け巡ったけど、感動してる場合じゃない。
すぐに4速に上げて、1コーナーへ。
教わったとおりにブレーキを踏んで、3速にシフトダウン。


まずは、慎重に1周。
最終コーナーを立ち上がって、ぐんぐん加速!
5速から6速にシフトアップ。(一瞬、6,200回転まで上がったけど、気のせいということで・・)

メインストレートを駆け抜けて、2周目へ。


こんどは、1周目よりも若干ペースアップして走行。
すると、一緒に走ってるドライバーが後ろに迫ってきた。

僕のほうがペースが遅いから走行ラインを譲ってちょっとアウト側へよけてたあと、コーナリングに備えて減速してステアリングを右に切った・・・・はずがコントロールを失ってそのままグラベル(コース外の砂利が敷き詰めてあるところ)へ一直線。
砂利を撒き散らして、その砂利を頭からかぶってようやくストップ。


前日の雨のせいで路面が汚れててしかもタイヤが温まってないから、グリップを失ってスピンしてしまったみたい。


こういうとき、
・すぐにギアをニュートラルにしてマシンから降りる
・ステアリングをマシンに付けたままにする
・安全なところに逃げる
って教わったし、モータースポーツの中継をみてるから知識としても知ってたのに、気が動転してそのままコックピットにとどまってしまった。



マシンはエンジンやパーツに異常が無いかをチェックするためにガレージにもって行かれたので、これで最初のセッションは終了。
30分与えられたセッションを、わずか1周半で終えてしまった・・・。
経験値は増えたけど、走行料金が値引きされるわけじゃないんだよね。これは痛い。


いきなりのコースアウトなんて自分でもかっこ悪いなぁと思いつつ、コースアウトしてリタイヤするドライバーの気持ちがちょっとだけ分かったような気がする


Formula RENAULT 練習走行記 その4に続く